任意売却のメリット
誰にも知られずに売却が可能
任意売却の販売方法は一般の中古不動産売買と変わりません。そのため、債務に苦しんでいることを周囲に知られることはありません。
一方、競売になれば、情報は裁判所で閲覧することが可能となり、新聞や業界紙、インターネットなどで掲載されるため、競売にかかったことが周囲に知られてしまう場合があります。
残債務の返済の負担を軽減
任意売却で不動産の売却をしても、住宅ローンを完済できず残った差額のことを残債務といい、不動産を売却した後も返済をしなければならない義務があります。
しかし、任意売却の場合には、この残債務の返済期間や月々の返済金額の調整について債権者と交渉ができます。
売却するときに必要な仲介手数料、不動産管理費、滞納している税金専門業者への報酬や相談料などは債権者から任意売却による売却代金を配分して精算されるため、原則として債務者の持ち出し負担はありません。
不動産受け渡しなどの柔軟な対応
債権者との交渉によっては、引越し費用や当面の生活資金などで便宜を図ってもらえる場合があります。
また不動産の購入者との交渉次第では、転居先が決まり引越しが完了した後に物件の引渡しができる場合があります。
競売では落札者の意向次第で、立退きを要求され、引越し費用も自己負担となる場合があります。
競売よりも高値で売却
任意売却の場合は、以下の点で購入者にとって競売と比較して有利なため、高値がつきやすくなっています。
- 購入の事前に不動産の内部や情報を確認できる。
- 保証金の預託が不要。
- 一括購入でなく、住宅ローンが組める。
住み続けられる可能性がある
任意売却の場合なら親族・親戚などに買い受けてもらい、不動産を残すことができます。
また投資家などの購入者へ不動産を売却し、賃貸物件として不動産を利用するリースバックという方法もあります。交渉によっては、リースバック終了後にその不動産の買い戻しができる場合があります。